月は生まれてから7歳までの自分
西洋占星術には、太陽系の惑星が特定の年代に影響するという考え方があります。
これは共通した解釈で、占星術の基本的な知識になります。
月は生まれてから7歳までの私たちに影響する星なんです。
月の能力は「反射」「反応」「吸収」「コピー」というもの。
赤ちゃんとして生まれた私たちは、周りの大人たちや環境からのものを吸収して真似て、大きくなります。
周りに守られているなかで、大人たちの行いをコピーして大きくなります。
そして7歳くらいまでにある程度「自分像」のようなものが形づくられます。
「三つ子の魂百まで」という言葉。七五三のお祝い。
7歳という年齢は、いろいろと節目になる年でもありますね。
そして7歳までは保護されて守られて育っていきますので、その部分の「自分像」は私たちの人生のベースとして一生、私たちの中にあります。
月の欠損とは
もしかしたら多くの方がこの言葉について誤解をしているかもしれない点を書きます。
7歳までの自分像というものは、一生私たちの中にあります。
その部分が欠損しているというわけでは、ありません。
もういちど言いますが、月の時代、生まれてから7歳までの自分像を、私たちは一生持ち続けます。
そして大人になっても、ふとした瞬間にそこに立ち戻るのが月になります。
7歳をすぎるとどうなるのか
自立への一歩が、はじまるということになります。
そのためには、なにか基準が必要ですよね。
月というものがあるから一つの基準が自分の中にあり、それに対してどう思うか、どう感じるか、私はどうしたいのか、を考えたり行動することが出来ます。
人は何も基準がないところで、無からなにかを生み出すようにはなっていません。
この身体も、親がいたから持つことが出来たもので、「元」になるものがあるのです。
7歳を過ぎてから影響する惑星
水星 | 8歳~15歳 |
金星 | 16歳~25歳 |
太陽 | 26歳~35歳 |
火星 | 36歳~45歳 |
木星 | 46歳~55歳 |
土星 | 56歳~70歳 |
天王星・海王星・冥王星 | それ以降 |
7歳以降は自分の意識のもと、それぞれの惑星のエネルギーを感じて私たちは成長していきます。
いちばん大切なのは「太陽」です。
自分自身をあらわす太陽を獲得する時期。
私たちは社会に出たり、人生のパートナーと新しい生活を始めたり、仕事を任されたり、研究に没頭したり、子育てに懸命になったりしながら、そのなかで「自分」をしっかりと確立させていくようになります。
それが、太陽を獲得する、ということになります。
ただこれは人によって、さまざまなんです。
どんどん「自分」という意識をしっかりと自覚しながら進んで行く人もいます。
それは自分の中の月の部分が少なくて、他の惑星を意識的に使っている状態です。
一方で、月の自分の意識を多く持ったまま生きていく場合もあります。
幼少期の自分像をどんどん膨らませていく生き方です。
月の生き方を選び取っている場合ももちろん、私たちは世の中でいろいろなことをすることが出来ます。
ですが、月の能力は7歳までで止まってしまいますので、こんな状況が起こりがちです。
・一生懸命やっているのに、なぜか評価されない
・反対に、評価されてしまったのでもっと期待に応えなければと思うが、本当は自信がない
・そのことばかり気になってしまい、人生のエネルギーをそこにばかり注いでしまう
私たちはすべての惑星のエネルギーをもっている
たとえば幼少期の自分像を大人になってもプライドとしてもっている場合。
もしかしたら大人になった自分の本音は、ちょっとそれとは違ったとしても、なぜか月の時代のイメージを守ることにエネルギーを使い続けてしまう。
自分の中の月が大きくて分量が多いと、こんなことになりがちです。
私たちが自分に注げるエネルギーは、どのくらいありますか?
一日のなかで月のことを長時間考えていたら、太陽や、水星、金星、火星木星からの多種多様なエネルギーを使える時間は、何時間くらいですか?
これに気づくと、意識が広がりませんか?
とてももったいないのです。
すべての惑星が私たちにエネルギーを注いてくれているのです。
月は幼少期の自分として、大切にどこかにしまっておいてください。
もしあなたのなかにインナーチャイルドがいて、月の時代の思い出を整えたいのであれば、私はマドモアゼル愛先生の月読み講師の活動として
月星座について読み解くホロスコープセッションと、インナーチャイルドを癒して月を整えるヒプノセラピーのペアセッションを行っていますので、ご案内します。
まとめ
月の欠損というのは、月そのものが私たちの中にない、というものではありません。
それどころか、私たちのなかには生涯、7歳までの月の時代の自分がいて、
ふとしたとき、反射的に出てくるのです
私の思うこと
ここからは、私の考えです。
私たちは、なんのために生まれてきて、なんのために生きていますか?
私は「進化したいから」だと感じています。
そうです。
私たちの魂は、進化したくて生まれてきたと思っています。
ですので、一生のなかでサナギが蝶になるように、変容していくことがなにより大事なんです。
生まれた時とおなじまま、あちらの世界に還る人生より、新しいことをして、これまでとは違う考え方をもって、いろいろな体験をして還りたい。
わたしはそうしたいのです。
幼少期に与え得られた自分像は、親や周りの環境から与えられた「他人軸」の自分です。
それは一生、私たちのなかにあります。
けれど進化していく、ということは「自分軸」で生きていくということではないでしょうか。
月の欠損という言葉に感情で反応してしまう場合、
「月は感情を司る」
という占星術の基本をあてはめたとき、まさに月が反応していることになるのでしょう。
繰り返しますが、月は誰の心にも一生あります。なくなることはありません。
そしてその時の自分を否定したりするものでもありません。
人間の仕組みとして地球に生まれた以上、誰もが持っているものです。
その部分を客観的に見つめながら、自分の中の太陽や水星、火星、木星のパワーをもっといかしていきませんか?
というのが、私の場合、月の欠損の理論でお伝えしたいことになります。
マドモアゼル愛先生の西洋占星術の新理論「月の欠損」。
私は、マドモアゼル愛先生の月読み講師という活動をしています。そして「月の欠損」の理論にもとづいたセッションをしています。
ですので、思ったことを書いてみようと思います。