いつもあきらめていた
ご相談にこられた男性は、60代のかた。
これから先の自分の人生、お子さんたちのことを考えて、生き方を模索されていました。
そのようななかで、なぜヒプノセラピーに来られたのでしょう。
最初は、ホロスコープ鑑定をさせていただきました。
その際に星の配置で出てきたことから、
お母さんとの関係が浮きぼりになってきて
そのあたりをセラピーのテーマに、ヒプノセラピーをすることになったのです。
不完全燃焼感と受け入れられていない感覚
すでにお母さまは他界され、ご本人も60代になっていますが
親子関係がずっとテーマになるかたも、おられます。
セラピーに入り、潜在意識に入っていくと
小さいころに一人で工作をしていた姿が出てきました。
家事をしていたお母さんは、家にいましたが無関心でした。
とはいえ、お母さんは部屋を通りかかったとき「上手に出来てるね」と声をかけてくれました。
お母さんにとっては、そのような声かけをしていることで、「ちゃんとあなたのことを見ているよ」というメッセージを送りたかったのでしょう。
けれども、本人にしてみると、この言葉から疑問と、お母さんへの不信感を感じたのです。
工作はまだ途中だ。完成もしていないし、何が出来るかもお母さんは知らないだろう。なのになぜ「上手にできている」といえるんだろう?
小さかったこの男性は、こんなことを感じました。
この気持ち、わかります!
そうして次に、こんなことも感じました。
おかあさんに、何をしているのかちゃんと見てほしい。理解してほしい。最後までちゃんと見てほしい。
このような体験を続けるうちに、この男性はいつしか「あきらめる」ことを覚えてしまったと感じたそうなのです。
自分の最終目標を分かってくれない。分かろうとしてくれないお母さんに、あきらめの気持ちが湧いたのです。
セラピーの詳細はここでは控えますが、これをこの方は、インナーチャイルドに向き合い癒していかれました。
そうして、この体験から学べることを感じ取り、これからの生き方に取り入れていくという方向へと心を整えていかれました。
ちょっとしたことが大きなことになる
セラピーをしていて感じるのは、ほんとうに人が心を閉ざしたりするきっかけは
ちょっとしたこと
だということです。
けれどもご本人にとっては、それは、ちょっとしたことではなくて、大きな大きな出来事なのです。
このズレを修正していくのが、ヒプノセラピーの魅力のひとつと感じています。
最後には、今回のセラピーから「明日への一歩のための自分へのメッセージ」を受け取り終了しました。
60代といっても現代では、本当に、第二の人生の出発点であり、新たな一歩であるわけですよね。
お互いに、よい人生を過ごしていきたいものですが、そのきっかけになりましたらとても嬉しいです。
ご縁をありがとうございました。
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ヒプノセラピストの小川智子です。
人生の転機をむかえた60代男性のかたが、ヒプノセラピーにこられたときのご体験です。